Category Archives: 日本建築

平成25年・住宅省エネルギー施工技術者講習会

今日は神戸元町にて、新作映画の記者会見。。。
ではなく、住宅省エネルギー施工技術者講習会の講師として講義をしてまいりました。

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この講習会は、施工者のみなさんに住宅の省エネルギー化についての知識を高めていただく内容となっております。
兵庫県では、地域リーダーと呼ばれる私を含め37名が、交代でこの講師を務めています。

今年平成25年10月に国土交通省から新しい省エネルギー制度が施行され、
今後ますます住宅の省エネルギー化が進むことになります。
制度の熟知も含め、施工者の皆さんに断熱施工などの知識を身につけてもらうことが目的です。

設計上いくら断熱や気密をしっかりと行う仕様になっていても、
実際に施工する工務店さんや、職人さんたちが、内容を理解せず建築してしまうと
その性能は発揮できません。

最近、断熱や太陽光発電してるから良い家だという感じを受ける建物の宣伝をよく見ます。
建築には様々な要素があります。
断熱はその構成要素の一部に過ぎません。
ですから、断熱したからいい建築だというふうにはなりませんので、
その他の要素も磨いていく必要があります。

空間構成・住まい手の思いの実現・理想の具現化など建築ならではの
感覚的な要素は比較対照しにくいものなので、断熱より更に深く考えるべきだと思います。

断熱という建築のひとつの要素について
本日は学んでいただきましたが、
もっと深く考えるべきことはたくさんあります。

それらについては、また別の機会にお話したいと思います。

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投 稿 日 : 2013年11月15日

お昼休みに~箱木家住宅~

事務所から車で少し走ったところに、箱木家住宅という日本最古の木造住宅があります。
お昼ごはんを食べて、みんなで行ってきました。

お昼休みに~箱木家住宅~

ここを訪れるのは約10年ぶりです。
10年経って訪れても、やはりいいものです。

お昼休みに~箱木家住宅~

堂々とした茅葺きの佇まい。
優しい土壁の風合い。
むき出しの構造材。
建物を構成する上で必要なものが全て見えます。
無駄のない空間。

お昼休みに~箱木家住宅~

軒先が低く、目線も下がる、
部屋内に居ると自然に床へ座ることになる。
座ると目線が抜ける。

お昼休みに~箱木家住宅~

高さ方向の生活空間のあり方がよく分かります。
椅子に座る現在とは、高さの感覚が明らかに違うことがよく分かると思います。

床に座る=靴を脱ぐ
椅子に座る=靴を脱ぐ必要がない。

そのうちに当たり前だと思っていたものが、
生活スタイルの変化とともに、変わるかもしれません。

経年で変化するものとしないもの。
この空間を良いと思える、人々の心は変わらないでほしいと思います。

お昼休みに~箱木家住宅~

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投 稿 日 : 2013年11月2日

事務所改修プレゼンテーション

本日、事務所改修のプレゼンに行って参りました。

実用的な部分で若干の変更はありますが、
快くプランを受け入れていただけました。

事務所改修プレゼンテーション

事務所改修プレゼンテーション

最初のプラン出しは本当に緊張します。
施主が欲するテイストを読み取り、コストを考え、
要望を満たしたプランを提示するわけですが、
デザインのウェイトが高いプランほど、感性の読み取りに失敗すると
全然ダメになります。

デザイン面での要望を聞くときは、あまり細かく聞かないようにしています。
こんな感じというイメージスナップは明確にあったとしても、
実際の場所でのイメージは、ぼや~としたものだと思うので、
スナップなどは、あくまで参考として、
感性を読み取ることが大切だと思うからです。

読み取れないときもありますが、
それは私の相手へのコミュニケーションが不足している場合です。
コミュニケーションとは、単に言葉を拾い合うことではないと思っています。

言葉で表せることには限界がありますから、口調や、発声する間合いや、表情、
動作などを感じ取り合うこと、そして思考を理解しあうことであると思います。

昔、料理人の友人とこんな話をしたことがあります。
おまかせで料理を頼まれれば、その人の今の状況などを瞬時に汲み取って
一番合うであろう食材をチョイスし、一番合う味付け、温度に仕上げて
提供する。
料理の場合は、その場で即対応しなければなりません。
「おまかせで」という言葉ひとつで、多くのことを汲み取らないといけないわけです。

建築でこのような状況になることは、ほぼないですが、相手が言葉に出さないことを
汲み取るということは極めて大切です。

なんか飲みにいきたくなりますね。
心の汲み取り方勉強させてもらいたいですね。

でも行けない。。。
もう少しお仕事を。。。

事務所改修プレゼンテーション

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投 稿 日 : 2013年10月9日

北野異人館街を散歩

北野異人館街。。。
神戸に住む人が、最も行かない場所ではないでしょうか。

私も未だ上のほうへは行ったことがありませんでした。

散歩がてらと思い日曜日に訪れましたが、
小さな子供を連れて行くところではないと分かりました。

バギーを押すのも大変ですし、途中道も細くなるし、
たまに階段もあるし。。。

しかしながら貴重な町並みだとも思いました。
全てがそうというわけではありませんが、ポツポツととてもいい風合いの古い住宅があります。

北野異人館街を散歩

中に入ってみたいと思わせる建築は実に魅力的です。
そんなにたくさん出会うわけではないですが、そういう建物には独特な空気感があります。

北野異人館街を散歩

直感的な感性の部分なので、うまく伝えることはできませんが、
外観から想像しきれない期待感と、素晴らしい空間がその中にあるという確信を同時に持てる建物です。

北野異人館街を散歩

海外生活のときには、より多くこの感覚に出会いました。
日本と違い想像しきれない部分が多かったからでしょう。

次は異人館街を夜に歩いてみようと思いました。
建物からこぼれる光を感じて、もう少し建築を連想できるかもしれません。

さて、わが子も何か感じたでしょうか?

北野異人館街を散歩

カテゴリー : 日本建築

投 稿 日 : 2013年10月9日