Category Archives: 新築物件

住宅模型

久しぶりに住宅模型を造りました。
最近は研修の学生さんが造ってくださるので、造る機会が少なくなりました。
お客さんへのプレゼンテーションまで日がないので、同僚のI君と共同で作業しました。
作り出すと凝ってしまって、時間が掛かるのが悪い癖ですが、なんとか完成しました。
住宅模型1
住宅模型3
模型づくりも設計する上で重要なことだと思います。
平面的な図面では思いつかないことも多くあります。
あとは、ある材料でどこまでクオリティーを上げるかも模型づくりの楽しいところです。
何もかも揃っていると綺麗に手間なく出来上がりますが、創作意欲が半減します。
車などがそうです。
車の模型も売っていますが、かなり高価なのでもったいなくて使えません。
だから発砲スチロールを削ったりして車も自分達で造ります。
今回はレガシィとマーチに挑戦しました。
レガシィはそれなりですが、マーチのあの曲線は難しすぎるので、簡略化させてもらいました・・・。
車ひとつ造るのにもいろんな洞察力がいるのです。
住宅模型2
住宅模型4
ある日、研修の学生さんに「車造っといて。」と頼んだら、とんでもない車が出来上がりました。
車の前輪と後輪がものすごい近いのです。
近いというか車の真ん中あたりにタイヤがついているような感じです。
「これ未来CAR?」
「これ空飛ぶん?」
こんな意地悪なことを言いたくなるような作品です。
モノを造るのには日ごろの洞察力はものすごく大切だと再認識させられました。
みなさんも日ごろ運転している自家用車の絵を何も見ずに描いてみてはどうでしょう?
知らないことが結構あるかも・・・。

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投 稿 日 : 2009年9月4日

土壁

続いて竹小舞に土を塗りつけていきます。
まずは荒壁塗りです。
数ヶ月寝かした土・砂・スサ(藁の葉、茎、穂)を混ぜて発酵させたものを使います。
配合や寝かす期間は土の質や気温、湿度によって異なります。
西粟倉村7
いい匂いではありませんが、発酵してるよという匂いです。
さあ、この土を使って、塗りに挑戦です
西粟倉村8
西粟倉村2
三木の家バスキアさんとKさんに教えてもらったことを思い出しながら塗りました。
・・・全然進歩ナシでした・・・。
やはり、一朝一夕ではうまくいきません。
デッコボコになりながら、それを修正しようとしたら、土が付いてきて空洞ができたり、収拾がつきません・・・。
最後は左官屋さんが全て直してくれました。
飢饉の時にはこの壁を食べていたこともあるそうです。
全て自然のものだから食べることができます。


<ビフォーアフター風に>
「なんということでしょう
「この壁はお腹がすいたら、食べれるようになっているではありませんか。」
「食べ終わったら、また土壁を造ることもできます。」
「大空間を造ろうと思えば、壁を食べて広げることもできます。」
「これこそ、食と空間の融合。」
「農耕民族ならではの発想です。」


と、いろいろしている間に側で建てていた建物が無事上棟しました。
別にほったらかしにしている訳ではありません。
この物件は同僚のI君の担当なのです。
だからI君の分まで、体験しておきました。
最後に記念撮影を1枚。
研修で来ていた学生さん(下右)とその友人(下左)、I君(上左)、私(上中)、社長(上右)です。
西粟倉村9
遠くを眺めて撮ろうという提案がありましたが、綺麗に無視しておきました。

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投 稿 日 : 2009年9月3日

竹小舞

この前の日曜日に西粟倉村という岡山県の村に行ってきました。
そこでは、失われつつある古里の風景を残していこうということで、西粟倉村の木を使って玩具や建築に至るまで、さまざまなことに取り組んでいます。
その中の現在建築中の建物のひとつを、うちの設計事務所が設計しています。
日曜日はその建物の上棟の日でした。
それと同時に他のお家の土壁体験がありました。
西粟倉村3
どっちかと言うと土壁体験がメインみたいな・・・。
土壁を施工しているところは、京都に住んでいる時に何度か見たことがありましたが、実際に造るのを体験するのは初めてです。
さあ、まずは壁の骨組みとなる竹を割るところからです。
ナタで切り口を入れて一気に裂きます。
あんまりうまく出来ませんでしたが、とりあえず出来ました・・・。
何回もうまくなるまでやりたかったのですが、他の人も体験したいので、そこはゆずりました。
遠慮してなかなかやらない人もいましたが、「そしたらボクやりますよ。」とは言いませんでした。
大自然の中で、がっついてイタイタしくなるのはイヤです。
西粟倉村4
<こういう人に刃物を持たせてはダメです!>
そして、みんなが割った竹を組むというか編むというか藁縄で格子状になるように仕上げます。
これを竹小舞と言います。
藁縄は滑らないので、巻きつけておくだけで、摩擦によって固定できるので、特に結ぶといったことはしなくていいんです。
組み上がってみると、キレイです。
なんとも無理がなく美しい。
木・竹・藁の供宴です。
西粟倉村6
この宴に土が加わったら・・・と、とても楽しみな気持ちになります。
こんなことをふと思いました。
これらが感性を持っているとしたら、
「木・竹・藁・土」みんな仲良しです。たぶんそう思います。
一人だけ特をしようとは考えていない感じがします。
「コンクリート・鉄」は仲が良いのでしょうか
う~ん・・・たぶんクールな付き合いでしょうね。
ビジネスには向いていそうです。
どちらが良いかは、状況によるかもしれませんが、ボクは前者の方が居心地がいいです。
みなさんどうでしょう
次回は土壁塗りについてでーす

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投 稿 日 : 2009年9月2日

八幡市の家 (内観イメージ)

建物の完了検査がありました。
工事が終わりに近づくと、いろんなことを思い出します。
そこで建物の計画段階の時の内観イメージ(CGパース)を久しぶりに見てみました。
Y邸2
<玄関のCG>
Y邸5
<玄関の実物写真>


Y邸4
<リビングのCG>
Y邸1
<リビングの実物写真>
若干の違いはあるけれども、ほぼほぼ同じです。
便利な世の中になりました。
建物が建つ前にここまで、明確にイメージできてしまうと、なんか楽しみが半減してしまいそうですが、やはり実際に出来上がったのを見ると、「おぉ~!」と思います。
それは実際に造るために、工務店の方や、大工さんたちの苦労が感じられるからでしょうね。
それとお客さんによろこんでもらえたのが一番のよろこびになります。
仕事の上で、CGパースを利用することがたまにありますが、これを活用しすぎると想像力が衰えていくような気がして恐いです。
「皆既日食」のように徐々に黒く削られていくような・・・。(一応、今日の話題と掛けときました。)
だから、そのCGを造るまでの過程のアナログな部分をより大切にしようと思います。
先にCGを作って、それに手を加えるということだけは、避けたいです。
このお家のご主人はボクと同じ歳です。
それなのにすごく懐の深さを感じます。これが、一国一城の主の風格なのでしょうか?
ボクも、次の「皆既日食」の時までには・・・。
Y邸とぼく

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投 稿 日 : 2009年7月22日