Category Archives: 新築物件

ボルダリング壁

ボルダリング壁がある家の竣工検査でした。

 

一部クライミングホールドが設置されました。

 

 

この壁の形状はいろいろ模索した結果、シンプルな形状におさまりました。

 

シンプルな色味の空間にカラフルなホールドが躍動感を与えます。

 

まだホールドは増えていきます。

 

スカスカなホールドは寂しいし、取ってつけたようになるので、できるだけ多くつけたいです。

 

ボルダリング壁だけではなく、室内に登り棒、ぶら下がり棒、ブランコもあるこのお家。

 

キッチンダイニングはカフェのようで、もう住宅じゃないですね(笑)

 

こんなお家で育ったお子さんは、わんぱくになってしまうんじゃないでしょうか。。。

 

いやいや、

 

「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい。」

 

このフレーズ、事務所のスタッフは知らないんですね。

 

「なんすかそれ?」って言うんですよ。

 

近い年代の人にこのフレーズ言ったら、ほぼ100%、「おーきくなれよー。」の話に移行します。

 

もう古い人間になってるのを実感します。。。

 

でも、過剰な安全を求めるより、個人的にはわんぱくになったほうが面白いことがたくさんあるように思います。

 

もうしばらくで、わんぱく度満点のお家の完成です。

 

お子さんの成長が楽しみです。

 

 

 

 

パワフルなおばちゃんたち

用事までの時間に、建築プランを考えようと喫茶店に入りました。

 

お昼間の喫茶店は、おばちゃんたちの憩いの場。

 

そんな中、建築プランを考えるのは、なかなか集中力がいるものです。

 

 

自分の近況についてよりも、どこどこの誰々の近況のほうが皆興味があるようです。

 

そうしていると、最近頭痛がひどいという話に花が咲いていました。

 

あるおばちゃんが、ロキソニンの説明を始めます。

 

私もロキソニンを利用するので、親近感が湧いてきます。

 

すると事件が起こりました。

 

次のおばちゃんが、私はやっぱり「バッファリン」やわ。

 

と横槍を刺しました。

 

それに同調するかのように、「そうそうバッファリン!」

 

「私もバッファリン!」

 

「バッファリン!」

 

「バッファリン!」

 

お気づきでしょうか?

 

バ(ッ)ファリンってなんやねん。

 

バファリンやろと心の中で思いながら、笑いそうになるのと、なんか腹立つのとで、私の思考がかき乱されます。

 

バッファローかなんかが混ざってんのかよく分かりませんが、この躍動感のある連呼にやられました。

 

おばちゃんパワー恐るべし。

 

 

 

 

夕暮れの心

久々に久美浜へ行きました。

 

竣工して3年半ほど経つベイクックは、この日もお客さんがゆっくりと食事を楽しんでいました。

 

自ら設計をした建物でお客さんが食事していることに、はじめは感慨深いものを覚え、嬉しく思い、この仕事に邁進しているという自覚を心の糧にしていたけれど、時間の経過とともに、慣れて新鮮さが失われていく。

 

それを認めないように刺激を求め、新しいことへの活力で心を白く塗り替えようとしている。
同時に、そういった行為は本質を曇らせるということを深いところで理解している。

 

当たり前に眺めるように設計された2階席から、太陽が久美浜湾の奥に沈もうとしている景色を見た。

 

 

その時に少しずつ暗くなっていく山並みと空の明るさの対比が大きくなると、際立った空の明るさが鏡に近付こうとするさざなみの水面に映し出され、湾の本質が見えたように感じた。

 

煌々と明るい空の下では散漫に感じるものも、光が弱まれば浮かび上がるものもある。

 

心も同じで光が弱まれば、見えるものがあるのだと、感じることができた。

 

時間の経過とともに見るべきものが変化する。
その変化を見落とさないように今できることをしようと思う。

 

こういうのは、自ら設計した中だけでしか感じることはできないのだろう。

 

 

 

建築模型三昧

いままで模型をいくつ作ってきたか数えられないけど、模型というものは私たちの言葉以上に、建物のことを多く語ってくれます。

 

図面を見ていただいて、我々が緻密に説明するより、模型を見ていただくだけで、多くの情報を理解してもらえます。

 

お客様へのプレゼンテーションでは、まず模型で説明して、図面を見ながら事実確認を行い、また模型に戻って話をするという流れがほとんどです。

 

 

プレゼンテーションでは大活躍で模型様様なのです。

 

 

我々も模型を作りながら考えた建築を再確認する楽しさもあります。

 

 

そんな模型のですが、模型三昧となると、なかなか大変です。

 

模型三昧の前にプラン三昧というものもあります。

 

全てプレゼンテーションが成功すれば、今度は図面三昧というものが待っています。

 

ここで、三昧って何?とふと思いました。

 

調べてみると、予想だにしない意味が。。。

 

サンスクリット語(インド・南アジア・東南アジアで用いられた古代語)のサマーディを漢語で三昧地(さんまぢ)といい、それを略して三昧となったということです。

 

元々の意味は精神を集中し、惑わない境地に至ることのようです。

 

この意味からすると、プランの境地、模型の境地、図面の境地に至るということになります。

 

おおー、と一人で高揚してしまいました。

 

修行ということで頑張ります。