バルセロナの夜。
バルセロナは、日本と比べるとかなり治安が悪いので、注意しなくてはいけませんが、静まり返った夜は、とても贅沢なのです。
日中、観光客で溢れかえる街中も、深夜になると、BARやレストランで賑わう場所意外、ほとんど人がいなくなります。
そして、ゆっくりと、ガウディ建築や町並みを鑑賞できるのです。
夜中に歩きまわるのはお勧めできませんが、この上ない素晴らしい空気を感じることができます。
観光客だらけの町並みは、いろんなものが混じり合った状態なので、本当のバルセロナ自体を感じるということは困難です。
静まり返った町並みを眺めていると、ゆっくりと空気を感じて、いろんなことが身体に入ってくる感じがします。
そっと静かに佇む、ガウディ建築は、夜になるといかに町並みに馴染んでいるかが伺えます。
カサ・ミラは、特に意識していなければ、通りすぎてしまいそうなほど、その存在を見事に夜の闇と同調しています。
ガウディ建築の自然造形美が、単なる人工物と一線を画くするところです。
経年変化も伴い、その感覚がますます増しているようにも思えます。
私が、建築にもとめる、経年による美というものを、見事に感じさせてくれます。
なんか、古くなってみすぼらしいね、という建築はかわいそうです。
なんか味が出てきて、渋いねとなりたいですよね。
ガウディ建築は、そんな一般的なレベルではありませんが、私が目指す、もっとも最高のものです。
それを、ひしひしと味わえるのが、深夜の姿でありました。
もし、体験されようとする方は、くれぐれもお気をつけくださいませ。