話はバルセロナに戻ります。
ガウディの作品、テレジア学院。
<赤い印のところらへん>
バルセロナに行く以前から是非訪れたいと思っていました。
1988年から1990年に建てられたこの建物は現在も女子修道学校として使用されています。
規則正しい外観に暖かい土のような色が、印象的です。
そして、ボクが訪れたかった、一番の理由はこの建物の内部にあります。
白いアーチの壁が連続する回廊・・・。
その写真を見た瞬間、どんな場所にあってもここだけは絶対に行くと考えていました。
以外と普通に便利のいい街中ににありました。
しかし、ここに来てなんで中に入れると思い込んでいたのか、という疑問に襲われました。
周りを塀で囲まれていて、鉄壁の守りを見せています。
明らかに入れない・・・。
しかし、何もせずにおめおめと帰れないので、正門らしき所のインターホンを押してみました。
すると、「こんにちは。どのようなご用でしょう」
という少し年配の女性の声が聞こえてきました。
ボク「あの~日本から来ました。中に入ることはできますか」
修道女「ごめんなさい。中に入ることはできません。」
ボク「建築を勉強しています。ガウディの建物を見たいのですが・・・。」
修道女「あらそうなの。グラシアス(ありがとう)。」
プツっ
インターホンが切れました。僕の思いも途絶えました。
こんなに親切にきっぱりと断られると、もう一回インターホンを押して粘る気力も昇天します。
さすが、神様に近い方達です。
しばらく外から建物を眺めていました・・・窓が1箇所開きました・・・。
その窓の奥は離れた場所からだと、真っ暗で何も見えませんが、その内部を想像するには十分な隙間です。
こうやって見ている方が、実際に中に入って見るよりも、より空間を美化できます。
ひとつの窓の隙間からいくらでも、自由に空間を造れるのです。
なんて素晴らしいことでしょう。
あの修道女はこのことを伝えたかったのでしょうか
そういうことにしておきましょう。
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