G5ball 3

またまた前回の続きです。
最終選考の場所は、東京・遠藤照明青山ショールーム。
数多くの声援を背に受けて、箱詰めされたG5ボールと、友達と共に夜行バスで東京に向かうことになりました。
始めは一人で行くつもりでしたが、手伝ってくれた友達も一緒に行くというので、自分が乗る三宮からの夜行バスの便を教えました。
が、何を間違えたのか、友達は大阪発の違うバスを予約していました・・・。
しかも、そのバスの出発時間に間に合わないという、ありえない事態に陥っていました。「でたっ!」って感じでした。
前にも友人の結婚式に間に合わないと言って、一人でテンパっている姿を目にしたことがあります。
バス会社に電話をして、なんとか交渉している姿を見ると、またまた最終選考も怪しい空気が漂ってきました。
空気を澱ませるのが得意な彼には、本当に頭が下がります。
結局、JRで先回りして。途中の京都駅から乗ったみたいです・・・。
なんとか東京で再び落ち合った、ボクたちは朝食を摂り、青山ショールームを目指しました。
そして近くの公園で、G5ボールにオメカシをすることになりました。
散髪と、水やりと、日光浴です。
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「さあ行こう!」いざ、決戦の場へ!!そんな気持ちで会場入りしました。
もうすでに多くの作品が展示されていました。周りの作品はどれも完成度が高く、インテリアショップに置いてあるようなものばかりです。
G5ボールが不憫に思えました・・・。この洗練された家具たちにイジメられそうで・・・。
でも、我が子ならなんとか頑張ってくれると、信じて会場に展示しました。
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周りからは奇妙に見えるらしく、素晴らしいというよりも、興味という意味で皆さん見られていたように思います。
そうしているうちに、審査員への公開プレゼンテーションが始まりました。
ようやくボクの所に回って来られました。
かなり緊張しました。緊張のあまり伝えたいことの半分も伝えられずに・・・。「ごめん、G5ボール・・・。」
「燃えたよ・・・真っ白に・・・燃え尽きた・・・真っ白な灰に・・・。」
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・・・ ・・・ ・・・
・・・ ・・・ ・・・
それから、結構待ち時間があり、とうとう審査発表の時がきました。
各審査員の方々が総評を述べて行きます。その全てがG5ボールのことを言っているように聞こえました。
後で聞くと友達もそう聞こえたそうです。
特別賞(図書カード3000円)、奨励賞(10万円)、優秀賞(50万円)、最優秀賞(ひゃく万円)この順番で発表されます。
なんとか10万円は欲しい・・・。でないと大赤字です。いあやっぱりせっかく東京に来たし、豪遊したい、ひゃく万円欲しい・・・。
どんどんと欲が深まっていきます。
ついに発表の時がきました。
まずは特別賞です。
名前が呼ばれていきます。
「○○○○くん、おめでとう。」
「○○○さん、おめでとう。」
・・・
・・・・
・・・・・
「G5ボール、おめでとう。」
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呼ばれました・・・。
大赤字です・・・。
図書カード3000円です・・・。
この瞬間、東京での煌びやかな夜はなくなりました。
それと同時に駆け抜けた夏も終わりました・・・。
でも、他の作品はとても素晴らしいものばかりだったので、心から賞賛できました。
正直、賞とかお金よりも、どれだけ情熱を注いで時間を費やしたかの方が、はるかに価値がありました。
「最高に気持ちよかったです。」北島康介選手の気持ちが少し分かりました。
最優秀なら、どうなっていただろう?
モノ造りはやっぱり素晴らしいです。
そこに掛けた時間や、携わった人の数、なによりも情熱に比例してどんどん感動が大きくなります。
「感動=時間×人数×情熱」です!!!
病んでいる友達をはじめ、協力してくれた皆さん、ありがとうございました。

カテゴリー : コンペ

投 稿 日 : 2009年6月11日