私の母校である神戸市立工業高等専門学校から学生さんがインターンシップで来ました。
都市工学科の学生さんです。
私は就学していた頃は、土木工学科という名称でしたが、改名されてなんか聞こえよくなりました。
ただ、建築ではなく土木なので、建築については少ししか学びません。
昔は全然建築についての授業はありませんでした。
そんな中、土木でありながら建築の道に進みたいということで、同じ境遇の私の事務所にインターンシップとして来てもらえることになったのです。
18歳という若さで明確に自分の進むべき道について考え、そのために行動している姿を目の当たりにすると、私の若い頃を思い出し恥ずかしくなってしまいます。。。
ただ勉学だけではなく、様々な経験をしてきたから今があると後悔はしていませんが。
それなりに年を重ねて思うことは、机上の勉強も大事だけど、実際に何かに取り組んだり、考えたりという経験や体験こそ自分の真の自信につながり力になるということです。
インターンシップというものは有効に活用すれば、すごく価値のあるものだと思います。
この経験を生かすも無駄にするも本人次第ではあります。
そいった意味で、今回のインターンでは、パソコンは一切触ってもらってません。
作図ソフトやCGソフトの扱いなんかは、なんかのついでに覚えたらいいという程度のものです。
我々からしたらたいしたスキルでも何でもありません。
実際の設計物件で複雑な木構造の軸組み模型を製作してもらいそれを見ながら構造を考えたり、白模型を作ってその模型が実際のお客さんへのプレゼンテーションに使用され、どのような反応なのかという実体験をしてもらいました。
あとは現場でお客さんや工務店さんとの打ち合わせがどのようにされているのかなど、リアルな建築というものを見てもらえたと思います。
ひとつのものを造るのに、多くの人とつながり、多くの人と考え、実現していくということの楽しみと難しさ、そして責任というものを感じてもらえたならよかったと思います。
少しでも次世代を担う人の力になり素晴らしい建築を生み出してもらえることを願っています。