お盆休みをいただいて家族で旅行に行きました。
行き先は、私にとっての聖地があります。
いままで何度か訪れる予定があったのですが、都合が合わず行けず終いだった場所。
そしてこの度、ついについに訪れることができたのです。
さあ、遠くに見えてきました、銀色の卵。
もうお分かりでしょう、「福井県立恐竜博物館」です。
恐竜についていえば日本随一の場所です。
入る前から高揚感と期待感でいっぱいです。
どのような展示方法で、恐竜との距離感をどう感じることができるのか。
展示に対して、建築はどのようなありかたなのか。
故・黒川紀章氏の設計は、恐竜好きの私にとってどう感じるのか。
正直、恐竜好きな私にとって、このような建築を設計できるということに強い嫉妬心を抱くのである。
そして、勝手な対抗心が芽生えるのです。
この濁った気持ちを綺麗に洗い流してもらいたい、そんな願望もありました。
エントランスホールはさほど広くなく、すぐ正面に大きな吹抜とそれを囲む回廊が広がり、地中深くに降りていくエスカレーターが別世界へ赴くようなミステリアスな感覚に包まれます。
最下にもぐりそこから地上に上がってくる展示経路。
異世界から徐々に現世にもどる、そんな分かりやすくも想像没頭する脳にやさしい計画。
山に建築されて、その高低さをみごとに建築空間に活かしている、無理を感じない立体的な素晴らしい空間操作です。
建物に一歩踏みこんだだけで、期待感が膨れ上がる素晴らしい建築。
まだエントランスに立っただけなのに、爆発的に感じることが多い。
恐竜好きということもあるのだろうけど、日本随一の恐竜の聖地であることに揺ぎ無い強さを感じる。
この時点で入館する前の、私の濁った気持ちは綺麗に洗い流され、純粋にこの建築空間に身を投じることができることになっていたのです。
さてさて、博物館の導入部で、既に書くことが飽和状態。
肝心の恐竜については、また次回に。