ベルリンの目抜き通りウンター・デン・リンデン街に建てられたノイエ・ヴァッヘ(現・戦争犠牲者礼拝堂)。
このウンター・デン・リンデン街にはこの他にも著名な建築が数多く建っていました。
ギリシャの神殿を思わせる外観で、元は王宮を守護する近衛兵の詰所として設計されたものです。
中にはケーテ・コルヴィッツという彫刻家が、死んだ息子ペーターを思い造った「ピエタ」という作品の拡大レプリカがあります。
その天頂部には天窓というか、大きな穴が空いており、雨や風を受けることにより第二次世界大戦の民間人の苦しみを表現しているということです。
この写真を見て気付いたでしょうか?
ボクも不思議に思いました。
薄暗い雨雲に覆われた空の中を歩いて、このノイエ・ヴァッヘに辿り着きましたが、中に入ったら外よりも明るく感じるのです。
精神的なものなのか、視覚的なものなのか分かりませんが、このピエタという彫刻が崇高に感じられました。
光の凝縮という表現が正しいかどうか分かりませんが、とにかくそのような間隔です。
これ以前に同じ印象を受けたのは、京町屋の坪庭です。
京都の町屋は両側の建物と繋がっていたり近接していたりするので、道路側と建物の背面しか開口がないものが多く見られます。
奥まで突き抜ける土間や、奥まで連続する畳間、そしてそのさらに奥に坪庭があります。
入った所は薄暗いですが、遠くにとても凝縮された光があります。
そういう光には力があると思います。
自分が常に明るい中に居ると、光の意味を考えることが少なくなるでしょう。
常に明るいということは大変ありがたいことですが、そういう所にいると、少し暗くなっただけでも、もっと明るくしたいという風になりそうです。
快適さを手に入れるごとに、ひとつひとつ感動や憧れを失っていくようです・・・。
だからボクは毎晩、電気を付けずにロウソクの火だけで生活しています・・・。ウソです。
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