工事終盤の「福咲きの家」。
その大黒柱の塗装をしてきました。
最近の住宅では、大黒柱がほぼなくなりました。
大黒柱とは、日本民家の中央にある、他よりも太い柱で、その建築の多くを負担する象徴的なものでした。
お城などの大規模木造建築では、心柱と言います。
一家の大黒柱というのも、全てを支えているという意味から、人間に置き換えた言葉です。
この福咲きの家は、100年以上建っていた藁葺き古民家を解体し、その部材を再利用しながら新築した住宅です。
残念ながら旧家の大黒柱は、永い年月の間に劣化が著しく、再利用できなかったので、新調することになりました。
旧家に違わず、新しい大黒柱も、デザイン的にではなく、このお家の多くの重量を担う大切な構造の主要柱として組み込みました。
そして今回、このお家がこれから永く存続するように、大黒柱に思いを込めて塗装を施しました。
お施主様ご一族の支えとなるように、この大黒柱が見守ってくれるでしょう。