昨日は一日進行中の店舗工事の現場にいました。
何度もブログで紹介させてもらっている、サントリーニ島をコンセプトにした爽やかな内部空間となる予定の店舗です。
この店舗の一番のメインである左官工事がスタートしました。
飾り棚兼仕切り壁のモニュメントと、キッズスペースとなるドームを漆喰で仕上げます。
飾り棚は白い爽やかな漆喰の仕上がりで、それがランダムに配置され空間を躍動させます。
その傍らにポックリとした青い漆喰のドームが白の空間を引き締めます。
店舗の内部空間を構成する上で、色の対比と形状のバランスはとても重要だと考えています。
住宅と違ってそのお店を必要とする不特定な人たちがその空間に訪れるので、
ここにまた来たいという気持ちにさせる空間を造りだす必要があります。
前に土木と建築という記事を書きましたが、土木は極めて工学的で、建築は工学的要素に感性的な要素が加わっていると考えます。
そして店舗空間は極めて感性的という考え方になります。
この3分類の関係を勝手に工学的逆ピラミッドと名付けているのですが、
そうなれば、店舗の内部空間だけを構成するということは、建築の部類ではないということになります。
しかし店舗空間に工学的な要素が必要だということになれば、建築という分類になります。
そしてその内部空間は、新しい力を内包した、新しい建築空間になると考えます。
この店舗の工学的要素といえばキッズスペースの青のドームです。
左官で仕上げるドームをどのように構成にするのか、そしてどのような部材で成り立つのか、
この工事を担当する職人さんとプランの段階から打ち合わせを重ねました。
ようやくその下地が昨日完成し、これから仕上げを施し漆喰の青いドームへと成っていきます。
今日その下地を塗っているときに工学的な不具合が生じました。
完成時の固体重量の流れのみを考えていたことに気付かされました。
解決できる事でよかったのですが、
工事途中におこる偏重量についても十分に考慮しなくてはならないことに気付かされ、
ブラッシュアップできました。
小さなドームといえ建築を舐めとったらアカンなぁ~と職人さんとしみじみ考えさせられました。
近々素晴らしいドームが完成する予定です。
何の店舗かは、完成したらお伝えしますが、
この用途の店舗でこの空間は日本で初めてだと思います。
乞うご期待!